海女小屋の事：「海女」は海に潜って貝や海藻を採集する女性で、国内では縄文時代中期頃から海女が使ったと思われる貝類を取るための道具が発見されており、5000年ほど前に最古の海女がいたと考えられます。鳥羽市浦村の白浜遺跡からも大量のアワビの貝殻や獣の骨角で作ったアワビおこし（岩などに貼りついたアワビを剥がすための道具）が発見されており、鳥羽市にも昔から海女がいたという痕跡が残っています。

三重県の海女文化

三重県の海女の人数は日本一で、海女は三重の伝統文化といえるでしょう。海女の仕事はただ漁をするだけではなく、一定以下の大きさのアワビや稚魚・稚貝・卵は採取しない等、ルールを定めて海の資源の管理にも取り組んでいます。鳥羽、志摩の海女は独特な道具を使って漁を行っており、一例として獲物を入れるかごのついた浮き輪「タンボ」やヘラと鉤の手で獲物に応じて使い分けられる「カギノミ」等が挙げられます。

海女小屋体験施設さとうみ庵：海女さんと「御食国」の幸を楽しむ

志摩町越賀の「あづり浜」の目の前にある「海女小屋体験施設さとうみ庵」は、海女小屋の空気感や海女さんと交流をしながら新鮮な海の幸をいただける海女小屋体験施設です。
さとうみ庵の一番の特徴は1テーブルにつき必ず一人海女さんがついて焼いてくれることです。
海女さんたちは漁や海の事はもちろん、海の幸の最高の食べ方も熟知しているので、調味料を使わなくても食材本来のおいしさを味わえる最高の焼き加減で焼いてくれます。また、3タイプの海女小屋があり実際の海女小屋に一番近い畳タイプ、海女小屋の空気感を残しつつ足を下ろしてゆったりとくつろげる掘りごたつタイプ、靴を脱がずに気軽に海女小屋を体験できるテーブルタイプがあります。
中でもテーブルタイプは畳にすわってのお食事に慣れていない海外や若年層のお客様、正座がつらいお年頃のお客様、さらにはバリアフリー対応していますので車イスのお客様など、どなたでも皆さんご一緒に海女小屋体験をしていただけます。

おすすめポイント・料金・アクセス

1グループずつゆったりとお食事していただけるので、観光でのご利用以外にも大切な記念日やお客様をお迎えしてのお食事の場としてもご利用いただけます。お料理は基本コースでもボリュームたっぷり。
とれたてのサザエや桧扇貝、スルメイカや日によって変わるお魚の干物が2種類、〆は1人前ずつ炊き上げるひじきの釜めしとあおさのお味噌汁。
炭火で焼いた海の幸の芳ばしい香りは、目の前で焼かれていく光景と相まって皆さんの食欲を掻き立てます。
3月～9月はあわび、10月～4月は伊勢海老がついたコースもあり、3月・4月限定であわびと伊勢海老両方が楽しめるコースもあります。
波の音やパチパチと炭の爆ぜる音を聴きながら昼間とは違った雰囲気が楽しめる夕食コースもおすすめです。また海女資料館が併設されていますので、少し早めに到着して先に資料館で見たことを海女さんに質問したり、食後にお話を思い出しながら資料館を見るのも楽しいです。
海女着の試着体験やフォトスポットもあるのでぜひ思い出を写真に残していってください。

〈料金〉
●体験コース
・海女さんと話せて獲れたて魚介が楽しめる♪基本コース（約90分）　［2名］1人4,950円 /［3名以上～］1人3,850円
・「伊勢海老付プラン♪～志摩を豪快に食べつくそう!!～」（約90分）　［2名］1人9,900円 / ［3名以上～］1人8,800円（10月～4月）
・【志摩の“極上”食べつくし！】旬のあわび踊り焼き・伊勢海老長寿汁・郷土料理てこね寿司！～豪華スペシャルプラン～（約90分）　［2名］1人13,750円 / ［3名以上～］1人12,650円（3月～9月）　他
●オプショナルプラン
・あわび1個 5,500円（3月～9月）
・伊勢海老1尾 5,500円（10月～4月）
・てこね寿司 3人前2,750円～（要予約）
　※3人前以降は1人前追加ごとに550円
他
※価格はすべて税込み価格
※オプショナルプランのみの注文不可

海女小屋 火場・広の浜：お手頃価格で手こね寿司など郷土料理が楽しめる

2017年1月にオープンした「海女小屋 火場・広の浜」は志摩市和具にある海が見渡せる海女小屋で、風情のある木製の小屋が目印です。「海女小屋 火場・広の浜」は地域を活性化させたい、海女文化をもっと広めたいという想いで、志摩市出身の元漁師や有志が集まった「志摩なぎさ企画」が運営しています。店名の「火場」は海女小屋の呼び名の一つが由来となっており、海女が休み、漁での冷えた体をあたためる場所のことです。
施設内には海女漁の歴史や道具が展示されており、展示物の見学や海女着の試着もでき、海女文化を身近に触れられます。使用する食材は地元で獲れた魚介を使っているため、滅多に味わえない獲れたての志摩の魚介を味わえて、スタッフが焼き上げる新鮮な魚介はどれも絶品。
施設前の広の浜は海女さんの漁場になっており、時間によっては海女漁「カチド（陸伝いを歩いて移動してから泳いで漁に出る方法）」を見られるかもしれません。

おすすめポイント・料金・アクセス

3名以上で予約の火場焼きコースの「広の浜御膳」は、さざえ、バタガイ、干物2種、手こね寿司、あおさ汁、漬物等がついた豪勢なメニューです（食材の仕入れ状況により、メニュー内容は変更あり）。リーズナブルな価格でボリュームたっぷりの御膳ですが、「広の浜御膳」にはオプションで伊勢海老付きのもの、アワビが付いたもの、伊勢海老とアワビが両方ついたメニューもあります。
海女さんの楽しい話を聞きながらお手頃な価格で味わえる贅沢なメニューは、値段以上の満足感を得られること間違いなしです。バーベキューセット（炭付き）、BBQコーナー（4名様1セット。4名以上は追加料金あり）、食材（予算に応じて用意可能。要事前相談）のレンタルサービスも行っており、太平洋の大海原を眺めながらBBQを満喫することも可能です。
海女小屋の貸切利用（10名まで4時間貸切。10名以上は追加料金あり）も可能となっており、イベントや団体での利用も受け付けています。

〈料金〉
●「火場焼きコース」
・広の浜御膳［3名以上］1人3,500円
・伊勢海老1尾　3,000円
・あわび1個　3,000円
・てこね寿司オプション　500円　他
●バーベキューレンタル
・バーベキューセット1基（炭1セット付き）　1,500円
・BBQコーナー貸出（4名1セット）4時間 2,500円
　※4名を越える場合、1名に付き500円追加（小学生未満200円）
●火場・ハウス貸し切り
・10名まで　4時間5,000円
　※10名を超える場合、1名に付き5,000円追加

※原則2日前までに予約。2022/12/1現在の価格です

Information

住所	三重県志摩市志摩町和具1641-1
電話番号	0599-77-7327
HP	https://www.hironohama.com/
営業時間	10:00～22:00（要予約）
定休日	不定休
駐車場	有（無料）

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海女小屋 はちまんかまど：海女の町「相差町」の海女小屋

「海女小屋 はちまんかまど」は鳥羽市相差町にある海女小屋で、相差町は日本で一番海女さんの多い町です。施設は的矢湾沿いの漁場近くの立地で、小屋の前では海女さんの顔出しパネルがお出迎えしてくれます。
「海女小屋 はちまんかまど」では、カマド（囲炉裏）を囲んで現役の海女さんや元海女さんが作る磯料理を存分に楽しむことができます。2004年に日本で初めて解放された海女小屋で、外国人観光客をもてなしたのがきっかけで海女小屋体験サービスを開始しました。国内外からの観光客を集め地域を活性化させ海女ブランドを発展させた実績から、2017年の「第1回日本サービス大賞 地方創生大臣賞」を受賞しています。鳥羽駅から海女さんがデザインされたシャトルバス「海女バス」で無料の送迎も受け付けています（要予約）。
公式オンラインショップ（https://ama-store.stores.jp/）でも海女小屋のコース料理を販売しており、ご自宅で海女小屋の魚介を味わうこともできます。

おすすめポイント・料金・アクセス

「海女小屋 はちまんかまど」には海女小屋体験付きの幅広いプランがあり、1名でも気軽に利用できる格安の軽食プラン「海女の話を聞く Tea Time（おやつ）海女小屋体験コース」、ボリュームたっぷりのメニューを味わえるスタンダードなプラン「海女小屋料理体験コース」、通常メニューに伊勢海老かアワビを追加できる「海女小屋体験まるでセレブコース」等、予算や希望に応じたプランを取り揃えています。
食事の合間の海女さんの語りや海女さんが踊る伝統的な相差音頭は、外国人観光客にも好評です。体験コースのオプションになっている「海女さん変身体験サービス」は、海女のコスプレができるサービスで、道具を借りて海辺で撮影すれば気分は海女さん♪
海女の町として知られる相差町には、海女小屋の近隣にも海女関連の土産物屋や相差の海女さんが大漁を祈願する神明神社があり、観光におすすめの場所です。

〈料金〉
●体験コース
・海女の話を聞く Tea Time（おやつ）海女小屋体験コース（50分）　大人2,800円/子ども（3歳～12歳小学生まで）1,400円
・海女小屋料理体験コース（75分）　大人4,500円/子ども（3歳～12歳小学生まで）2,500円
・海女小屋体験セレブ気分コース（75分）　1人7,200円
・スペシャルデラックスコース（75分）　1人15,000円　他

掲載施設マップ