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汗かき地蔵(堂の山薬師堂)

吉事には白汗、凶事には黒汗をかく・・・

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そのむかし、大王崎波切浦の浜の口に宗左衛門という漁師が住んでいた。
ある日宗左衛門は大王島の沖合へ出て、いつものように網をいれた、ところが、その日に限って魚は一匹も獲れないので、どうしたことか、といぶかしく思っているうちに、長さ1メートルもある石が網にかかってきた。
「なんじゃい、これは」
宗左衛門は、舌うちしながら石を海へ投げ捨てて沖へ舟を漕いでいき、網をいれたところ、さっきの意思が、かかってきた。
「また石か?」
宗左衛門は、つぶやきながら石を捨て、今度は方角をかえて漕ぎ進んでいき、網をいれたところ、また同じ石が、かかってきた。
 一度ならず、二度三度まで同じ石が、これは不思議な、と思った宗左衛門は、この石を船に積んで漕ぎ戻り、浜の土堤下へ置いた。
数ヶ月がすぎ、村の子供たちが浜へ出て遊んでいるうちに、この石へ小便をかけると、その子は熱をだし、足で蹴った子は足が腫れるようになってきた。
「これは奇妙な、タタリ石じゃ・・・」
と、いっているうりに、雨風にさらされて、くっついていた貝がらや海藻がとれて石地蔵のかたちが表れてきたので村人たちは相談して石屋に頼んで姿を整えたうえ、村はずれの小高い丘の堂の山にホコラを建て祀ることにした。
 ところが、この地蔵、村が大漁や豊作のときは、白い汗をかき、反対に地震や津波、また不漁や難波や不作のときには黒い汗をかいて村人へ予告するようになった。
 この噂が近村にひろがっていくと、隣り村から、この地蔵を盗もうと数名の悪者が波切村へやってきた。夜の闇にまぎれて縄でしばってかつぎだし、村はずれの坂道へさしかかって、ひと休みしようと地べたへ置いてから一服し、さて、かつぎあげようとしたところ、どうしたことか、押しても突いても動かない。
 そうこうするうち、夜が白みはじめた。
 悪者たちは、地蔵をそのままにして逃げ返っていった。それからは、何処からも盗みにこなくなり、村人たちは、今までよりいっそう大切にこの地蔵をまつった。

現在では、毎年2月24日に、海上安全、大漁満足、家内安全、家業繁盛、交通安全などを祈願して祭りが行われている。

施設情報

  • 住所

    〒517-0603 志摩市大王町波切

  • 駐車場

    有り/3台

  • 所要時間(目安)

    1時間

アクセス

  • 公共交通機関

    近鉄鵜方駅から御座港行きバス20分「波切小学校前」下車徒歩5分

  • 伊勢道伊勢西ICから国道167・260号経由で35km約60分